「衛生管理者試験」の第一種と第二種どちらを受ければいいか迷っていませんか?
職場では「第二種」でいいと言われても、せっかくだから「第一種」を受けたいという人も多いと思います。
本記事では、第一種衛生管理者資格を取得した筆者が、第一種・第二種どちらを受ければよいか解説します。
・第一種と第二種どっちがオススメ?
→迷っているなら、第一種衛生管理者試験を受けましょう。
・第二種を受験したほうがいい人は?
→仕事が忙しすぎる人と資格取得後の目標がない人です。
この記事を読んでいただければ、どちらの試験を受けるか決めていただけると思います。
私は「特別忙しい」という状況でなければ、第一種を受けることをオススメします。
第一種衛生管理者と第二種で担当できる事業場の違い
「第一種衛生管理者免許」を持つものは全ての業種の事業場で衛生管理者を担当できます。
一方で、「第二種衛生管理者免許」を持つものは下記の業種の事業場で衛生管理者を担当できません。
農林畜水産業・鉱業・建設業・製造業・電気業・ガス業・水道業
熱供給業・運送業・自動車整備業・機械修理業・医療業及び清掃業
つまり、あなたの事業場が上記のいずれかの業種であれば「第一種衛生管理者免許」を取得しなければなりませんが、
それ以外の事業場であれば、第一種・第二種どちらでも担当できるということになります。
試験範囲・難易度・勉強時間の違い(第一種と第二種)
まず、試験範囲の違いについて
第一種衛生管理者が5科目、第二種衛生管理者が3科目。
「関係法令(有害業務)」「関係法令(有害業務以外)」「労働衛生(有害業務)」「労働衛生(有害業務以外)」「労働生理」
第2種は(有害業務)の2科目を除いた3科目。
第一種衛生管理者が簿記3級より少し難しい、第二種衛生管理者が簿記3級より少し簡単というレベルです。
難易度の違いやそれぞれの受験者数は下記の記事も参考にしてください。

第二種の3科目に第一種の2科目を追加して勉強するとなると、単純に勉強時間が倍になると思います。
第2種なら私が伝えている勉強期間の半分の時間で合格できると思います。
勉強法については下記の記事も参考にしてください。

第一種衛生管理者の受験がオススメ!3つの理由
1日20分のプラスで第一種が目指せる
第二種衛生管理者の勉強に1日の勉強時間を20分ほど増やせば、第一種衛生管理者も合格できると考えています。
毎日20分の勉強をもう20分頑張れば、合格が目指せる難易度です。
通勤の帰りだけ勉強→往復の勉強で合格できると考えたら、少し頑張ってみるべきだと思います。
上位資格のほうが周りからの評判がいい
第二種でも問題ないところを第一種を取得すれば、周りからの評価も上がります。
第二種を取得した人よりも高評価を得られるはずなので、賞与などの査定にいい影響がある可能性もあります。
語呂合わせや動画で対策が可能
第一種衛生管理者試験の問題を初めて見ると、聞いたことない化学物質がたくさんで出てきて、不安になります。
しかし、よく出る箇所は決まっていて、語呂合わせやYouTubeによる耳学習が可能です。
勉強時間が増える負担はそこまで多くありません。

第一種衛生管理者を受験するべき人
ここまで、第一種衛生管理者の受験を薦めてきましたが、第二種でも問題ない人もいますので、それぞれどのような人が受験するべきかを整理します。
上位資格の取得や、職場での活躍を目指す人
「労働衛生コンサルタント」や「社会保険労務士」などの上位資格の入り口とも考えられます。
今後、労務・衛生管理の担当者としてスキルを上げていくためには最初から第一種衛生管理者を取得したほうがいいでしょう。
どちらを受験しようか迷っている人
先ほど、第一種衛生管理者をオススメしたように、迷っている人は、ひとまず第一種衛生管理者を目指せば良いと思います。
第一種衛生管理者の勉強をしていて、無理そうであれば「有害業務」の勉強をあきらめ、第二種衛生管理者の受験に変更することもできます。
第二種衛生管理者を受験するべき人
一部、第二種衛生管理者の受験で良い人もいます。
業務多忙で勉強時間が取れない人
仕事がどうしても忙しくて、勉強時間がほとんど取れないという場合は第二種衛生管理者の受験でいいと思います。
寝る時間を削って、無理をするほどのことはないです。
会社からの命令で仕方なく勉強する人
衛生管理者資格は衛生管理の初級資格で、スキルアップの可能性があります。
しかし、スキルアップする気はない、別の業種に転職することが決まっているなど、
会社からの命令で仕方なく資格を取得する場合は、勉強時間が少なくてすむ、第二種衛生管理者でいいでしょう。
まとめ
迷っている人は「第一種衛生管理者」の受験をオススメします!
第二種の試験範囲で8割解答できる場合、第一種で追加の2科目でそれぞれ4割解答できれば、第1種でも合格になります。(総合で6割以上の正解率、各科目内で4割以上の正解率が合格ラインです。)
少し頑張って第1種を受験するほうがお得な感じがしてきます。
第2種を取得してから第1種を取得するという方法もありますが(科目の免除がある)、
高い受験料を払って、遠い受験会場まで行くのも気がのりません。私は一回で第一種衛生管理者を受験することをオススメします。

