・年齢:30代前半
・総務系の大学職員
・2020年、第一種衛生管理者試験合格
・後輩10人以上に試験対策の助言経験
・「衛生管理者.com」管理人
第二種衛生管理者から第一種衛生管理者になる方法があることを知っていますか?
第二種衛生管理者は「特例第一種衛生管理者免許試験」を受験でき、合格すれば有害業務を扱う事業所を担当することができます。
この試験は「特例1種試験」とも呼ばれます。
・第二種衛生管理者は「特例第一種衛生管理者免許試験」を受験できる
・「特例第一種衛生管理者免許試験」の受験科目は2科目
・可能であれば、特例なしで第一種衛生管理者の受験がオススメ
第二種衛生管理者免許を持っている人は、受験科目が2科目だけの第一種衛生管理者となるための特例の免許試験を受けることができます。
特に受験期限はないので、時間が空いた自分のタイミングで「特例第一種衛生管理者免許試験」を受験できます。
ただし、これから受験する場合は、最初から第一種衛生管理者試験を受験することをオススメします。
詳しく解説していきます。
特例第一種衛生管理者免許試験とは?
特例第一種衛生管理者免許試験とは、第二種衛生管理者免許を持っている人が受けられる第一種衛生管理者免許試験のことです。
第二種衛生管理者を既に持っている人は、通常5科目の受験科目を2科目の受験科目で受験することができます。
【特例第一種衛生管理者免許試験の受験科目】
・労働衛生(有害業務に係るものに限る。)
・関係法令(有害業務に係るものに限る。)
第二種衛生管理者の試験範囲は免除となっており、試験時間は2時間です(実際には30分ほど終わる人がほとんです)。
既に第二種衛生管理者免許を持っている人は、第一種衛生管理者の全範囲を勉強する必要がないので、お得ですね。
特例第一種衛生管理者免許試験の合格基準
特例第一種衛生管理者免許試験の合格基準は、通常の第一種衛生管理者・第二種衛生管理者同様、全体で60%以上の正答率、各科目で40%以上の正答率です。
1科目10問80点が2科目で、合計20問160点です。
全体で12問以上、どちらの科目も4問以上正答していれば合格となります。
特例第一種衛生管理者免許試験の合格率・難易度
特例第一種衛生管理者免許試験の合格率は正式に公表されていないようです。
第一種衛生管理者・第二種衛生管理者の合格率から推測すると、特例第一種衛生管理者免許試験の合格率は60〜70%程度だと思われます。
第一種衛生管理者は100時間、第二種衛生管理者は60時間が必要な勉強時間と言われていますので、特例試験では40時間、1ヶ月程度の勉強時間が必要だと考えればいいでしょう。
特例第一種衛生管理者免許試験の申し込み
特例第一種衛生管理者免許試験には、通常の衛生管理者試験と同様に試験の申し込みが必要です。
通常の申込書類のほかに、「第二種衛生管理者免許証の写し」が必要になります。
特例第一種衛生管理者免許試験のテキスト
特例第一種衛生管理者免許試験専用のテキストは少ないです。
第一種用のテキストを購入し、特例の範囲だけを勉強するのがいいでしょう。
おすすめランキングで紹介している第一種用のテキストを購入して、勉強するのがいいと思います。
1番のオススメは以下のテキストです。
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特例第一種衛生管理者免許試験をオススメしない理由
第二種衛生管理者から第一種衛生管理者を取得できる制度を紹介してきました。
しかし、これから受験するのであれば、「第二種衛生管理者→特例第一種衛生管理者免許試験」ではなく、一回で第一種衛生管理者試験を受験することをオススメします。
【第一種衛生管理者試験にそのまま、受験すべき理由】
・第一種衛生管理者試験のほうが苦手分野をカバーできる
・受験料・勉強の行程・テキストの購入が2倍
第一種衛生管理者試験のほうが苦手分野をカバーできる
第一種衛生管理者試験は、受験科目が5科目で合格基準の「全体で6割、各科目で4割」というのは変わりません。
特例第一種衛生管理者免許試験は2科目のため範囲は狭いですが、「有害業務」という衛生管理者試験の難関範囲を含みます。
比較的簡単な「労働生理」などの分野で、得点を稼いでカバーすれば、5科目の衛生管理者試験と難易度は大きく変わりません。
5科目なので、範囲は広くなりますが、「労働衛生」「関係法令」は(有害業務)と(有害業務を含まない)で分野が似通っていますので、同時に対策をしていくことが可能です。
受験料・勉強の行程・テキストの購入が2倍
勉強時間で考えると、第二種衛生管理者(約60時間)+特例試験(約40時間)=第一種衛生管理者(100時間)で、1回で受けても、2回に分けても問題ないように見えます。
それでも、2回に分けると受験料・勉強の行程などが2倍かかってしまいます。
・衛生管理者試験の受験料6,800円に加えて、書類の送料・手数料など
・同じ勉強時間でも、試験前に集中して勉強する期間
・試験を受けに行く時間、交通費
・第二種、第一種それぞれのテキスト購入費
2回同じことを繰り返すほうが、1回で済むことに比べるとかかる労力が違います。
集中して1回で第一種衛生管理者に挑戦したほうが効率的です。
第一種衛生管理者に1回で合格できる?
確かに、一発合格ができずに、2回試験を受ける場合は2倍の労力がかかります。
衛生管理者試験は正しい勉強法を行えば、誰でも一発合格が可能だと考えています。
正しい勉強法とは「過去問を中心にした勉強法」です。
オススメする独学の勉強法については下記の記事を参考にしてください。この通り勉強をすれば、第一種衛生管理者試験の一発合格が可能だと考えています。
まとめ:特例第一種試験は免除科目あり
特例第一種衛生管理者免許試験は、既に第二種衛生管理者資格を取得している人には便利な制度です。
特に、受験の期限等もありませんので、1ヶ月程度勉強の時間がとれるタイミングで受験するといいでしょう。
ただ、転職を目指して「第一種衛生管理者」資格に挑戦するのはあまりオススメしません。下記の記事で解説しています。
また、第一種衛生管理者・第二種衛生管理者どちらを受験しようか迷っている方は、自信を持って「第一種衛生管理者」の受験をオススメしています。
衛生管理者の勉強をしている人を多く見てきて、考えた「最短」をテーマにしたオススメの勉強スケジュールを紹介していますので、よろしければ併せて参考にしてみてください。